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 ある国家官僚が首相からアタッシュケースを渡されて言われた。
「これは君の身体能力を期待して君に渡すものだ」
 その官僚は元ラガーマンで体力だけには自信があった。
「首相、これはなんですか」
「国家の重要機密だ。これを狙っている連中は山のようにいる。特にA国の連中には気をつけたまえ、連中は手段を選ばない」
「はい」
「このケースは常に手元から離してはいけない。トイレに行くときも風呂に入るときもだ。自宅に居るときも油断してはいけない。何度も言うが連中は手段を選ばない。われわれは何度も痛い目に会っている」
「はい首相」
「連中は暴力などいとわないからな、だから君のような体力だけは自信がありそうな人物を選んだのだよ」
「はい、ご期待に沿います。トイレのときも風呂に入るときもそのケースは小脇に抱えて離しません」

 官僚はその通り、トイレの時も風呂に入るときもそのケースを小脇に抱えて絶対に手元から離さなかった。
 しかし一週間後、その官僚が憔悴した様子で首相の前に現れて言った。
「総理、あのケースを盗まれました」
「なんだと、油断したな!」
「いえ、私は常にあのケースを小脇に抱えて離さなかったのです」
「では君から力ずくで奪っていったのか?」
「いえ、連中は私などより力のなさそうな連中でした」
「ではなぜ?」
「風呂上りを狙われたのです」
「ケースを置いて風呂に入っていたのか?」
「いえ、先ほども申し述べた通り、私はいっときもケースを小脇に抱えて離しませんでした。湯船にもケースを抱えて入っていました」
「ではなぜ?」
「風呂場を出たら、連中がそこに立っていたのです。私は来たなと思いました。連中を見て力では勝てるだろうと踏みました。しかしその時に不意にコーヒー牛乳を渡されたのです。私は思わずケースを持っていた手を腰に置いてしまって……」

(了)
現在ちょっとしたwebツールを作っています。
どのようなものかというと、
こちら http://neta.s372.xrea.com/ です。

これが何をするものかというと、
あるキーワードに対していくつかの属性を登録すると
それらに関連するキーワードが同時に表示されるというものです。

ショートショートのオチの作り方は、基本的に物事の意外性にいかに気づくかどうかというものだと思います。
このツールの目指す目的は、一つはキーワードを登録する際に、その物事に対して深く突き詰めて考えることで、いままで気づかなかったその物事の別の側面に気づくこと、
そしてさらに、その物事の意外なつながりを知ることです。

もうひとつはその物事に対するありがちなエピソードを蓄積、検索することです。

この意外性とありがちなことが、ショートショートを作るうえで重要な要素だと思います。

情報量がまだ少ないのでツールとしてはまだまだ機能しませんが、
自由に編纂できますので興味のある方はどうぞキーワードを登録してみてください。

これを使ってどうやってショートショートを作るかについては、また解説できればと思います。
 昼下がり、お隣さん同士の主婦二人が雑談をしていた。
 すると一人の主婦が手帳を取り出してもう一人の主婦に見せた。
 その手帳はスケジュール帳で、ほとんどの日にハートマークが書かれていた。
 もう一人の主婦が聞いた。
「このハートマークは何?」
 手帳の主婦は答えた。
「旦那と夜の営みがあった日よ」
「ええ、水曜以外はほとんど毎日じゃない!」
「ええ」
「ってことは週六日かぁ、うらやましいわぁ」
「奥様のところはどうなの?」
「うちはさっぱりよ、残業が多くって」

 その日の夜、手帳を見せられた方の主婦は久々に早く帰ってきた旦那に言った。
「ねえ、隣の奥さんってすごいのよ、週に六日も旦那と夜の営みがあるのよ」
「へえ、そいつはすごいな」
「水曜以外は毎日旦那さんと頑張ってるのよ」
「たいしたものだ」
「つまり今日休んだら明日からまた毎晩ってことよ」
「いけね、忘れてた!」

(了)
 夫がひさしぶりに実家から帰ってきた。
 夫の父が死んで夫婦でその葬儀のために実家に向ったのが二ヶ月前。
 葬儀自体はしめやかに執り行われたのだが、その後に夫が兄弟同士が話し合うということでそのまま実家に残って、妻だけ先に自宅に帰った。
 そのときはまさか二ヶ月もかかるとは思っていなかった。
 電話で話した限りでは案の定というか、遺産のことでもめていたらしい。
 遺産と言っても資産家というわけでもないのでたいしたものはないことは分かっていた。
 とは言ってもいただけるものがあるのならもらっておいて損はない、淡い期待は抱いていた。

 玄関の夫は両手で抱えるほどの大きさの緑色の箱を持っていた。そして言った。
「これが遺産だよ」
 大きさの割には軽々と夫はその箱を持っていた。妻は株券でももって帰ってくるのではないかと密かに期待していたがどうやらそうではなさそうだ。
「なんなの、それ?」と、妻は当然の質問をした。
 しかし夫は、それには答えずに、箱ダイニングテーブルの上に置くと、イスに座り遺産相続の顛末について話し始めた。
「父は家や土地、趣味の骨董品も含めてほとんど他人に売ってしまっていたんだよ。だから実家には金銭的に価値のあるものは全く残っていなかった。でもどこかに隠しているんだろうと僕も二人の兄貴も考えた訳さ。だから僕たちは家の立ち退き期限の前に部屋中を探そうということになったんだ」
「で、見つかったの?」
「まあ、まてよ」と言って、夫はタバコに火を点けて続けた。「その前に兄弟三人である取り決めをしたんだ。それは見つかったものがたとえどんなものでも兄弟で三等分しようって。それが現金でも株券でも骨董でもね。もしそれが一枚の絵なら売ってお金にして三等分に、もしその絵が売れないものだったら、その絵を三つに切り裂いて分け合おうってね」
「へえ、それで、遺産は見つかったの?」
「ああ、見つかったよ」
「何だったの?」
「小さい箱が一個ね」
「箱?」
「中には書類関係、株券とかね」
「株券があったの?!」妻は期待の面持ちで夫を見た。
「ああ、でも残念ながら倒産した会社のだったよ。ほとんどの書類は価値のないものだったよ。たぶん家や骨董を売った金は投資に失敗して消えちゃったんだろうね」
「なんだぁ……」
「でも一つだけ親父が残したものが見つかったんだよ」
「なにが見つかったの?」
「犬だよ」
「犬?」
「ああ、チワワだよ、えらくかわいかったね」
「へぇ〜、実はわたし犬を飼いたいとおもっていたのよ」
「血統書付きでね、ペットショップで買ったら40万ぐらいはするらしいね。でも犬ってのは子犬じゃないと売れないらしいよ」
「そう、でもいいじゃない、うちで飼えば」
「いや、そういう訳にもいかないんだよ、兄貴たちとの取り決めがあったからね」
「取り決めって、三等分するっていう?」
「ああ、まあぼくは、だれか一人が譲り受ければいいんじゃないかって言ったんだけど、兄貴たちは取り決めは取り決めだって譲らなかったよ。二人ともガンコだからね」
「分けるって、犬を?」
「ああ、そしてその分け前をこの箱に入れて持ち帰って来たってわけさ」
 と、夫は言って目の前に置いてあった緑色の箱のフタを開けた。
「ちょっとまってよ!」と、妻は叫んだ。
 夫は容赦なく箱から取り出すと、妻の前に置いた。
 妻はそれを見ると息を呑んだ。妻の前ではかわいらしい子犬がすやすやと眠っていた。
「こいつが生まれるのを待ってたって訳さ」

(了)
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 アスファルトの地面が赤く染まり、女の死体が横たわっていた。
 捜査一課の森岡警部は、死体の財布から発見された、免許証を見た。山形幸恵、三十五歳。かつては美しい顔をしていたようだ。
 部下の長野刑事が、手帳を見ながら言った。
「十階の自宅のベランダから、落下したものと思われます。関係者の証言で、同じく落下した画家の石川重蔵氏の助手の女、と確認出来ました」
「そうか、で、石川氏の様子は?」
「意識不明の重態、極めて重篤な状態とのことです」
「途中の木に引っかかったとはいえ、あの高さから落下して命があったとはなぁ」
「ええ、しかしもう助からないでしょうね、あんな状態では。あの画家は、最近新聞や週刊誌等で、相当バッシングを受けていましたから、それを苦にしての心中自殺という線が濃厚でしょう」
「天才的な画家だったんだがな……」
「え、警部、ご存知なんですか、あの画家のことを?」
「俺は、こう見えても若いころ、画家になろうとしたことが、あったんだぜ」
「へえ、そりゃ初耳ですね」
「石川画伯といえば、俺がまさに画家を目指していたころ、彗星のように現れた新進気鋭の画家だったんだ。美しい色合いが印象的でね、特に紅色の使い方が良かった。こんな人にはかなわない。と思って俺は、その道を諦めて刑事になったんだ」
「警部にそんな過去があったとは、こりゃ意外だな。でもこの画家の人、実は色盲だったのではないかって、取り沙汰されていますが?」
「色盲で、あんな美しい色彩の絵を、描ける訳ないだろう」
「絵のことはよく知りませんが、何でも女のゴースト画家がいたとかで、この死んだ女がそうだと言われてます」
「あの絵のタッチは、女には出せんよ」
「そんなことが判るのですか?」
「お前もまだまだだなぁ」
「はあ……」

 制服警官が敬礼をして、死んだ女のマンションのドアを開けた。
「ご苦労」と、森岡は声をかけて、部屋に入った。
 部屋はきれいに整頓されており、几帳面な性格が伺われた。
 リビングの中央には、大きめのテーブルがあり、その上には、ノートパソコンが置かれていた。
 森岡は、そのノートパソコンに触れようとしたが、すぐに手を引っ込めた。
「こいつは、専門家に任せよう……」
 そのままリビングを抜け、奥の部屋のドアを開けた。
 その部屋は寝室のようだった。ベッドが置かれており、奥に、比較的大きな机があった。その上には絵の具と筆、そして数冊のスケッチブックが置かれていた。
 森岡は、そのスケッチブックのひとつを取って、開いた。
 しばらくのあいだ、それに釘付けとなった。
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スイカを抱えた女が鼻をおさえながらつぶやいた。
「あ〜生まれるかと思った……」

(了)
 あるガンショップに一人の男がやってきた。
 男は店主に「リボルバーと銃弾5発をくれ」と、言った。
 店主は言われた通りリボルバーと銃弾5発をカウンターに置いて「500ドルです」と、言った。
 すると男はマジックを取り出し、銃弾5発それぞれに1から5までの数字を書いた。
 そして男は“2”と書かれた銃弾に“怒り”と書いた。
 店主は興味を引かれて訊いた。「怒りって何です?」
 男は言った。「別れた女房の浮気相手にくれてやるんだ」
 男は続いて“3”と書かれた銃弾に“恨み”と書いた。
 店主は訊いた。「恨みって何です?」
 男は言った。「別れた女房の弁護士にくれてやるんだ」
 男は続いて“4”と書かれた銃弾に“未練”と書いた。
 店主は訊いた。「未練って何です?」
 男は言った。「別れた女房にくれてやるんだ」
 男は続いて“5”と書かれた銃弾に“よくやった”と書いた。
 店主は聞いた。「よくやったって何です?」
 男は言った。「自分自身にくれてやるんだ」
 男は続いて“1”と書かれた銃弾に“500ドル”と書いた。

(了)
 中の国という国にはとても美しい王女がいました。まだ若いその王女の美しさは隣国にまで伝わっており、憧れの対象でした。
 中の国はその周りを二つの国、西の国、東の国によって囲まれていました。

 西の国は経済が豊かで国王は大変なお金持でした。
 その国の王子は野心家で、ほしいものを手に入れるためには手段を選ばない人物でした。そして彼は中の国の王女に一目ぼれをしていました。

 東の国はあまり豊かな国ではありませんでした。しかし誠実な国王のおかげで人々は平和に暮らしていました。
 その国の王子は優しい人物でした。しかしそのせいで、かわいそうな人を見つけては、自分の物を与えてしまい、自分はいつまでも貧しいままでした。そしてそんな彼も、中の国の王女に一目ぼれをしていました。

 ある日、中の国の王女の誕生日会が大々的に開かれることになり、西の国の王子と東の国の王子も呼ばれました。
 その誕生日会で王女が結婚相手を決めるという噂が立っていました。

 西の国では王子が号令をかけて、家々から強制的に宝石などが集められました。

 東の国では噂を聞いた市民によって、自然となけなしの食べ物やささやかな宝飾品などが集まりませんでした。しかし王子はそれほど豊かでもない人々からそんなものを受け取る訳にはいかないとそれらを受け取りませんでした。

 そして中の国の王女の誕生日会の日、西の国の王子は牛車10台に山盛りの宝石を積んで、中の国に向いました。
 東の国の王子は、牛舎一台に城中を探してやっとかき集めたいくつかの宝石を乗せて、中の国に向いました。

 西の国の王子は道中、漆で作られた立派な箱を見つけました。中を確認した王子はこれは縁起がいいと、牛舎に乗せました。
 東の国の王子は道中、ダンボールで作られたみすぼらしい箱を見つけました。中を確認した王子はこれはみすぼらしいと、牛舎に乗せました。

 そしてお誕生日会、王女はそれぞれの王子のプレゼントを見ることになりました。
 まず王女は西の国の王子のプレゼントを見ました。その山盛りのプレゼントはどれも珍しくて高価なものばかりでした。そして王女は一つの立派な漆塗りの箱に目が行きました。
 その箱を開けると王女は「これ欲しいわ!」と、声を上げました。
 西の国の王子は言いました。「どうぞ、王女のために持ってきたのです。お受け取りください」
 王女は「ありがとう」と言って、西の国の王子いキスをして、その箱を抱えて行きました。
 西の国の国王が王子に聞きました。「一体あの箱の中には何が入っていたんだね?」
 西の国の王子は答えました。「道中で拾ったのですが、驚いたことに中には5000カラットのダイヤが入っていたのです。こいつは王女も喜ぶと拾ってプレゼントにくわえたのです」
 国王は言った。「なるほど、それはツイていたな」

 続いて王女は東の国の王子のプレゼントを見ました。そのささやかなプレゼントはどれも並みのもので、どこにでもあるようなものばかりでした。そして王女はひとつのみすぼらしいダンボールの箱に目が行きました。
 その箱を開けると王女は「これほしいわ!!」と、歓声を上げました。
 東の国の王子は言いました。「それはプレゼントではありません、差し上げる訳にはいかないのです」
 王女は「いやよ、これぜったいほしい、ほしい、ほしい!」と、言って泣き出しました。
 それでも東の国の王子は。「そんなものを王女にプレゼントしたとあっては私の立つ瀬がありません」と言って、譲りませんでした。
 すると王女は「じゃあこうしましょう。結婚しましょう、そうすればあなたのものは私のものになるわ、つまりこれも私にプレゼントしなくても私のものになるのよ!」
 東の国の王子は。「そういうことなら……」と、訳もわからず了解しました。
 王女は「ありがとう」と、言って漆の箱を放り投げて、ダンボールの箱を抱えて行きました。
 東の国の国王は王子聞きました。「一体あの箱の中には何が入っていたんだね?」
 東の国の王子は答えました。「それが、私にも訳がわからないのですが。道中で拾ったのですが、中にはみすぼらしい生まれたての子犬が入っていたのです。私はかわいそうになって思わず拾ってしまったのです」
 国王は言った。「お前らしいな」

(了)
 私はある時は無敵だった。空を飛び怪獣を倒し、たくさんの人に感謝された。
 そしてある時はモテモテだった。たくさんの美女とアバンチュールを楽しんだ。
 ただしこれは夢の中でのはなしだ。私は変わった特技としてほぼ理想どおりの夢を見ることが出来たのだ。さらに夢の中でこれが夢であると認識していた。
 私は自由に理想の夢をみて楽しんだ。しかし現実に戻ってしまえば当然のことながらそれは全て幻になってしまう。
 私は妻に急かされて朝食をとりながら考えていた。現実とは空しいものだ。せめて夢をカメラに録画して夢が覚めた後でも見れるようにならないものだろうか?
「ねえ、さっきから何をボーっと考えてるの?」妻が私を見て言った。
「いや、なに大したことじゃないよ」
「もしかして、浮気をしているとか?」
「ち、ちがうよ!」
「判ってるわよ、あなたにそんな甲斐性があるわけないでしょ」と、妻は笑って言った。
 私は少しばかりの抵抗とばかりに拗ねてやった。妻はそんな私には眼もくれずに二人の娘を学校に送り出すためにせわしなく動き回った。
 私が会社に行くために玄関に向うと、妻が珍しく「行ってらっしゃいと」言ってキスをした。さっき拗ねたせいだろうか。いや、違った。彼女は私の手にゴミ袋を持たせた。
 私はゴミ袋を持っていつもの時間に、いつもの家を出て、いつもの会社に向う。

 ある日の夢の中、私は世界最高の科学者になっていた。ノーベル賞を貰った私はある機械を開発することを考えた。
 それは見た夢を録画するビデオカメラだ。私は天才的な頭脳でその機械を完成させた。そしてその機械で私は夢の中の私の生活を録画した。
 とはいえその機械を開発したのは夢の中だ、現実に持っていけるわけではなかった。私はそう考えていた。しかし事実はそうではなかった。
 朝、目を覚ました私の手には一本のビデオテープが握られていたのだ。
 私は驚いた。しかしともかくベッドから飛び起きてリビングに向かい、ビデオデッキに差し込んで再生をした。
 するとそこには空を飛び、怪獣を倒す私の姿が映っていたのだ。夢の中で開発した夢を記録するビデオカメラを現実の世界へも持ってこれたのだ。
 テレビに映る私は世界を救いたくさんの人々に感謝されまさにヒーローだった。
 そしてたくさんの美女に囲まれモテモテだった。
 そして妻がいて子供がいて、せわしない日常をそれなりに楽しんでいた。
 私はビデオを止め、家族の写った写真立てを手に取り、一年前の事故を思い出し涙を流した。

(了)
 自動販売機の前で休憩していた少年の持っている缶から突然煙が噴出した。
 そしてその煙から男が現れた。
 煙から出てきた男は少年に言った。
「私は缶の精です」
「カ、缶の精……?」
「はい。この缶の底を叩いたのはあなたですか?」
 少年は腰を抜かしながら「うん」とうなづいた。
「私はこの缶の底を叩いた者をご主人様とすることになっています。私はあなた願いをどんなものでも三つ叶えることができる」
「本当?」
「ご主人様、どうぞ願いをおっしゃってください」
 少年はしばらく考えて言った。
「とりあえず缶の底のコーンを何とかしてくれ」

(了)
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